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事業承継パートナーズコラム

2020.6.16 医療・介護

調剤薬局|事業承継・M&Aを成功に導くポイント


 

■事業承継・M&A動向


調剤薬局は近年、拡大の一途を辿ってきました。薬局数は1996年の4.0万店から2016年には5.9万店に、従事する薬剤師数も同7.0万人から同17.2万人へと増加しています。コンビニより店舗数が多いとも言われるところですが、拡大の背景の1つには「医薬分業」を進める政策があります。過去の診療報酬改定により処方箋料が引き上げられた結果、院外処方箋発行枚数が増加し、処方箋受取率は実に72.8%(2017年度)にまで達しています。

しかし、調剤薬局の拡大を支えてきた「医薬分業」に関しては近年、その本来のあり方を巡る議論が起きています。医薬品医療機器制度部会(2018年11月)では「医薬分業」の現状について「院内処方として医薬品を医療機関で受け取るよりも、院外処方として薬局で受け取る方が、患者の負担額は大きくなるが、負担の増加に見合うサービスの向上や分業の効果などが実感できないとの指摘もある」との危機感が示されました。

さらに、「経済財政運営と改革の基本方針2019(骨太の方針)」においては、「薬局における調剤の実態や報酬体系を踏まえ、調剤料などの技術料について、意義の検証を行いつつ適正な評価に向けた検討を行う」とされています。社会保障費の抑制を目指す政府方針のなかで、大手チェーンのみならず、中小薬局においても今後の調剤報酬改定には厳しい見通しが語られているところです。

近年、後継者の不在(経営者のご年齢)や薬剤師の採用といった「人」の課題からの中小薬局のM&A に踏み切る事例が多く見られておりましたが、経営環境に関する厳しい見通しはこうした流れを更に加速させていくものと思われます。

 

 

■事業承継・M&Aにおけるポイント


このように近年、加速の動きが見られる調剤薬局の事業承継・M&Aですが、厳しい経営環境を反映するように譲渡条件の交渉は年々厳しくなっているところです。貴社の薬局事業の持つ価値を譲渡先候補や後継者候補にしっかりと認めてもらうためにはこれまで以上に丁寧なコミュニケーションを図っていくことが求められています。

1.医薬分業・地域包括システムにおける位置づけ
2.各地域の医療体制に即した独自のビジネスモデル

前述の医薬品医療機器制度部会では、「薬局の基本的な機能に加え、例えば、地域において在宅医療への対応や他の医療機関等との連携において主体的な役割を担う薬局や、高い専門性に基づき薬学的管理や特殊な調剤に対応できる薬局等に類型化が必要であり、地域の医療機関だけではなく薬局等の連携もしっかりとれる薬局を制度化すべき」であるとの認識も示されております。

医薬分業・地域包括システムにおける調剤薬局のより積極的な貢献が期待され、それを評価する制度の導入が続くなか、「貴社の薬局事業がどのような役割を果たしながら収益を確保していくか」を整理していくことが大変重要となります。
〇かかりつけ薬剤師指導料等の新設(2016年4月)
〇健康サポート薬局の届出開始(2016年10月)
〇地域支援体制加算の新設(2018年4月)
〇地域連携薬局/専門医療機関連携薬局の知事認定制度開始(2021年8月予定)

他方で、すべての調剤薬局が地域包括システムにおける高度な役割(在宅医療・高度薬局管理機能など)を標ぼうする訳ではありません。薬局の基本的な機能に専念しながら、各地域の医療体制に即した独自のビジネスモデルを築いていく調剤薬局もあります。かかりつけ薬局としての機能強化が主流とはなりますが、健康サポート薬局のもう一つの側面である健康サポート機能の強化を選択することもあります。OTCも含めた医薬品全体の相談に対応できる、漢方の薬局製剤によりきめ細かな処方ができる、など様々な取り組みが考えられます。

どの方向性においても、譲渡先候補に対して貴社の立ち位置やビジネスモデルを積極的に示していくことは、適正価格での引継ぎに向けた事業理解の鍵になると言えるでしょう。

 

 
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【徹底解説】調剤薬局の事業承継・M&Aと生き残り戦略
https://njp-kakehashi.com/2020/08/03/346/

外部リンク|後継者になる|管理薬剤師から「プロ後継者」へ
https://kokei-works.com/2020/07/26/547/